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ひととき。


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パン屋でのこと。

朝お店にいらっしゃるお客さんの7割くらいは常連さんです。
その中のひとり、長身、細身、めがね男子。推測では25才くらい(もっと若いかな)。
が、普段は頭ボサボサだったり、スーツもきちんと着れていなかったり、どことなくだらしないのです(大きなお世話です)が、3か月前くらいかな、おやっ?と思ったのは。
月曜になると、なんか違う。小ギレイな感じ。髪もきちんとセットしてあり、シャツもスーツもアイロンかかってます。って感じで。

わたしは人目を気にして生きてきましたから(笑)わりと人の細かい変化に気づく方だと自分では思っています。(笑)同僚が髪の毛を切ったことも、「誰にも気づかれなかったのによくわかったね」と云われること多々ありますし。悲しいかな、好きな人の好きな人もわかってしまったりして。今では笑えるけど。まあ、そんなわたしのことはさておき、


その、めがね男子25才(推測)はこのわたしからすると恋をしてるとみた。
わたしの月曜のパートナーに。

彼女はハタチの学生さん。この子がまた素直で良い子なんです。
他に彼女は木曜の朝も出勤だけど、わたしは木曜は定休なので見届けてませんが、きっと木曜もそうなはず。(ニヤリ)
だってほんとに、その男子、 あ き ら か に 他の曜日と月曜の感じは違う。そして、彼女を想う眼鏡の奥の目、あれは間違いない。

そしてわたしは、そのめがね男子25才(推測)のひとときの恋をそっと見守ろうということに決め、わたしと彼女がそれぞれ立っているレジ2台、彼の順番が近づいてくるとわたしの匙加減で彼女のレジへ行けるようにしているのです。(笑)
二人前(誰かの次が彼)だと、今対応しているお客さんを早く打って早く袋詰めして次の方を自分のレジに通せば成功。もう次が彼なら、ゆっくり打ってみたり、ポイントカードの説明したりして時間をのばしてみたりする。なんて良い仕事っぷりなのかと、成功した暁には思うわけなのです。そしてちらりと横をみると、とても嬉しそうなんですよ、これが。 んー、たいへん満足である。


今後もわたしがしてあげることは、これ以上でもこれ以下でもない。
ただそっと、いつも彼女のとこへレジがまわるようにわたしは務めるのです。
彼がそれを赤い糸的要素だと思って、この子にいつも回るのはきっと何かあるだとか、神様のお導きだとか思っているとするならば、

それはあたしだよ。
by ciclico | 2008-11-10 23:38 | とりとめのない話
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